だるいという症状は、医学的に倦怠感といわれています。
貧血や低血圧などの内科的によっておこる場合は検査をすれば分かるのですが、検査を行っても異常が見当たらない場合があります。病院では、検査を行い異常がなければ問題ありませんといわれて終わりのパターンがほとんどです。
検査で結果が出なければ薬を出されることもありませんし、原因がわからないまま治らない我慢しないといけない事もあります。
その他の理由で考えられるの精神的なものがありますが、気のせいだと言われることもあります。
では、東洋医学的にはだるいということをどのように考えているのでしょうか?
東洋医学では「気」の異常による症状と考えています。
気・血・水のバランスによって身体は健康に保たれているとされています。
この3つのバランスが崩れた時に症状が現れます。
多くても、少なくても症状は出てしまい、だるさの場合は気が少なくなっている状態と考え、気虚の症状だと言えます。
元気、気力、気分、やる気の気であるため、気は身体に存在する根源的なエネルギーです。その気が少なくなってしまい、身体にだるさとして症状が現れたということです。
それでは気はどのようにして補えばいいのか?
学生のころ理科で勉強したように、人間は空気から酸素を取り込み、食物から栄養を取り込み、水から水分を補給して生きています。
この材料を身体に取り込むことで気は増えていきます。
例えば、胃の調子が悪かったり、肺の調子が悪かったりすると、食べ物を必要な分とれなかったり、上手く呼吸が出来ずに酸素を取り込めなかったりします。こうすることで、気の取り込みは不足してしまい、十分な気の量を維持できなくなってしまいます。
胃の調子が悪くなって身体がだるくなったことはありませんか?
身体が気虚の状態に落ち込んでいたんですね。
一方、気の消費しすぎによっても気虚は起こります。
常に気は消費されていますが、「気を使う」ということで消費が多くなることがありますね。
上司と一緒に長時間いるといつも以上に疲れたなんて経験はありませんか?
そういうときは、身体の調子が悪くて気虚が起きているのではなく、消費しすぎによって起こっているということです。
そのほかには、雨のよく降る梅雨の時期や台風シーズンなどは、湿気が高くなるので身体の中に溜まる湿も多くなります。この湿が身体の中で悪さをすることで起こるだるさも考えられます。
これは湿邪によるもので、気圧の低下、寒暖差などとも関連しながら、身体にむくみ、イライラ、だるさ、肩が重い、頭痛などの症状を引き起こします。
気虚の状態でも、湿邪による症状でも、ツボを使って身体のバランスを整えれば症状の改善はみられます。
またこういった状態の人は、身体の中でも特に背中に自覚症状があり、背中が張っている、座っていても背中が痛いなどを訴える人が経験上多いです。
そのような場合は、ツボだけでなく背中全体に吸い玉をすることで、改善見られます。
実際に吸い玉を行った時の背中の写真です。
赤黒く丸の跡が付いているのは、吸い玉によって溜まっていた湿邪が表に出てきている証拠です。
吸い玉の跡はだいたい1週間ほどで消えます。繰り返し行うことで出てくる色も次第に薄くなっていきます。